第9回オーバーラップ文庫大賞受賞作特設サイト

落ちこぼれから始める白銀の英雄譚

著／鴨山兄助　イラスト／刀彼方

魔獣と契約することで変身し、高い身体能力を得る【操獣者】が平和を守る世界。
ある事情により魔獣と契約できず「トラッシュ」と蔑まれるレイ・クロウリーは、
英雄の頂点たる『ヒーロー』だった父親の背中を追いかけながら、操獣者の魔武具整備士としての日々を過ごしていた。
そんなレイの元に、新進気鋭の操獣者・フレイアがチームに参加しないかとスカウトにやって来る。
過去の暗い記憶から断るレイだったが、大量発生した【食獣魔法植物】ボーツに遭遇し、共闘することになり――!?
英雄を超える『ヒーロー』に至る英雄譚、ここに開幕！

魔獣と契約することで変身し、高い身体能力を得る【操獣者】が平和を守る世界。ある事情により魔獣と契約できず「トラッシュ」と蔑まれるレイ・クロウリーは、英雄の頂点たる『ヒーロー』だった父親の背中を追いかけながら、操獣者の魔武具整備士としての日々を過ごしていた。そんなレイの元に、新進気鋭の操獣者・フレイアがチームに参加しないかとスカウトにやって来る。過去の暗い記憶から断るレイだったが、大量発生した【食獣魔法植物】ボーツに遭遇し、共闘することになり――!? 英雄を超える『ヒーロー』に至る英雄譚、ここに開幕！

先代ヒーローであるエドガー・クロウリーを養父に持つ少年。操獣者に必要な魔核を生まれつき持っておらず、セイラムシティでは「トラッシュ」と呼ばれ蔑まれている。デコイインクのみで変身し、自らの力でボーツと戦う。過去の事件の影響で人間不信になっている。普段は魔武具の整備を行い生計を立てている。
ギルドでは期待の大型ルーキーとして活躍している。操獣者としての実力は高いが、魔法の出力調節が苦手で、大量の魔武具を壊してきている。魔武具の出費に頭を悩ませていたところ、レイの存在を知り、彼を専属整備士としてスカウトする。

レイの幼馴染で普段は治療を行う救護術士。普段無茶ばかりしているレイの世話役で毎日のように彼の傷を治療しており、常に契約魔獣であるロキを連れている。
チーム：レッドフレアに所属する少女で情報収集が得意。フレイアを姉御と呼んで慕っている。レイとは操獣者養成学校の同級生で実力や努力を認めている人物の一人。フレイアに余計な知識を吹き込んで、トラブルの原因になる事もある。
チーム：グローリーソードのリーダーであり、レイの養成学校時代の教師。住民からも慕われており、セイラムシティの要となっている存在。

操獣者

魔獣と契約を結んだ人間が、変身魔本グリモリーダーと獣魂栞（ソウルマーク）の力を使って変身した、魔法戦士の総称。
操獣者となるには、自身が召喚した契約魔獣の存在が必要不可欠である。
この世界の人間は、操獣者に変身する事で初めて魔獣の魔法(属性魔法)を使うことができる。
デコイモーフィング

レイが使用する変身システム。デコイモーフィングシステムそのものはレイが開発したわけではなく、既存の魔法システム。このシステムを使うことで、魔獣と契約していなくても変身が可能になる。
魔武具(まぶんぐ)

操獣者が使う魔法武器の総称。素材はオリハルコンやヒヒイロカネなど、各種魔法金属を必要とする。魔武具を作るには、膨大な魔法術式に関する知識が要求され、非戦闘員が圧倒的に多い。

セイラムシティ

通称、操獣者の街。君臨する王獣は【戦騎王(せんきおう)】スレイプニル。貿易が盛んな街で、世界最大の操獣者ギルド【ＧＯＤ】の本部がある。
強い向上心を持つ操獣者が集まるが、その影響で「操獣者こそ絶対正義」という価値観が生まれてしまった。
魔力(インク)

この世界における魔法エネルギーの総称。

・契約魔獣が変化した獣魂栞から生み出されるソウルインク。
・一部地域の地中や洞窟などから採掘される、デコイインク
の二種類が存在する。
ソウルインクは主に変身時のエネルギーや、属性魔法の源になり、原則として魔獣自身か、契約した人間でなければ魔法エネルギーとして扱えない。
デコイインクは扱いが容易で、人々の日常生活に必要なエネルギーとして活躍しているが、戦闘には不向き。
ボーツ

別名、食獣魔法植物。地中を移動する胞子がデコイインクを食らうことで生まれる人型の怪物。
基本的にデコイインクの産地でしか発生しない。
人や魔獣を見境なく襲って食べる習性があり、操獣者が居ない場所でのボーツ発生は、死を覚悟する事態である。
魔僕呪（まぼくじゅ）

世界中で密かに流通している禁制薬物。服用した者は強烈な快楽と強い魔力活性を得られる。ただし、その副作用として「高い依存性」と「手足の急速な老化現象」が挙げられる。